Vol.9 関西系コミュニケーション術

  
  

  こんにちは のざおです

  今回は、関西人であれば、普通に使いこなしている
  コミュニケーション手法についてお話させていただきます。

  関西では、久々にツレに会ったとき、 
  「お前、まだ生きとったんかい」をつかみとしてよく使います。
  キツイ言葉に聞こえますが、標準語に訳すと、
  「いや~久しぶりだね!元気そうじゃん。会えて嬉しいよ」
  となります。

  相手はこう返します
  「おぉ。なんとか生きとったわ」
  つまり、
  君とは親しい間柄だからボケ挨拶をするよ。だからそれに応えてね。
  といったように「親しさ確認」の意味を含ませているのです。

  なので、親しくない方に(顔色がよくない方や元気そうでない方にも)
  「お前、まだ生きとったんかい」
  と言うことはありません。

  そのあと、
  「連絡もないからてっきり死んだもんやとおもってたで」
  と続けますが、これも
  「水くさいよなぁ たまには連絡くらいしてきてよ」の意味です。

  「もーえ~って」
  相手にこう返されることでこの会話は完了します。
  手首のスナップを効かせ、手の甲で相手の胸をポンと叩く。
  いわゆるこれが大阪名物「突っ込み」の基本バージョンです。

  優しい言葉をかけてくれてありがとう、を手の甲に込めて、
  「もーえ~って」とポンと叩きます。

  「お前、まだ生きとったんかい」
  「おぉ。なんとか生きとったわ」
  「連絡もないからてっきり死んだもんやとおもってたで」
  「もーえ~って」(ポンと手の甲で相手の胸を叩く)

  「関西人はドギツイ」と思われがちですが、
  的確にKYR(空気を読む)することで、
  親しみを込めて突っ込む術を子どもの頃から身につけています。

  そうしたスキルを身につけた者同士が、
  互いに鍛えあうハイレベルな土壌があるからこそ
  高度なコミュニケーション術が生まれるわけなんですね。

  ※ちなみに、ツレとは関西では、親しい友人のことを指します。

 
  関西系コミュニケーション術 おまけ。
  おばちゃんのいるお店でよくある会話。

  サラリーマン  
  「おばちゃん。これなんぼ?」(「なんぼ」とは「いくら」のこと)

  おばちゃん
  「5百万円」

  サラリーマン(淡々と五百円玉を渡す)
  「釣りはいらんでぇ」

  おばちゃん
  「はい。おつり、百万円」

  サラリーマン
  「えっまけてくれるん
   じゃあついでにこれもちょうだい。はい、百万円」

  おばちゃん
  「百万円ちゃう。これは百円」

  サラリーマン(じゃまくさそうに)
  「どないやねん」

  ん百万円 会話の裏には、
  「お互い、せこせこした商売ではなく、
   ドカンと、大きなビジネスをしたいもんだね。
   でも、人間コツコツいくのが一番なんだよ。
   だからせめて会話だけは豪勢にいこうよ」
  という意味づけがあるわけです。
  
  しかし、最近、この会話を「じゃまくさい」
  と感じる若手関西人が増えてきています。
  大阪のコミュニケーション術は、
  日々確実に進化し続けているのです。

  <2007.12.3コラム>